しきおりつづり

糸を組み合わせて布を作るように、文字を組み合わせて文を作る。しきおりつづり(織織綴)と申します。

できた日の胸の中の熱 『おとな小学生』

 

 しきおりつづりの織(しき)です。

 本日は、益田ミリさんの『おとな小学生』より、「ひとりでできた日」について綴ります。

 

 

 

書籍紹介

タイトル:おとな小学生

作家名:益田ミリ

出版社:ポプラ社

出版日:2013年2月20日

ISBN:978-4-591-13234-0

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益田ミリ『おとな小学生』

 

「ひとりでできた日」

 58頁からのエピソード。

 

 前回自分が綴ったことにも通ずる内容でした。

 

「人生で初めて」という経験を何度もして、いまのわたしは「知っていること」がたくさんあるけれど、改めて振り返ってみると、それがいつのことだったか思い出せないものがほとんど。

 

shikiori.hatenablog.jp

 

今日の1ページ

 

はじめてできた

 真っ先に思い出したのは、自転車に乗れた日。それは益田さんも同じだったようです。

 

 わたしの場合は倒れることが怖くて、とにかくこいだら、乗れていました。なので実は補助輪を外してから一発で乗れてしまったという……(笑)

 

「もっと強くこいで」

「からだをまっすぐ」

 それができないから乗れないんだよ!

(58頁)

 なかなか乗れなかった益田さんは、まわりのアドバイスにいら立っていたそうです。できないときってこういう反応してしまいますよね……わかる。

 

やっと乗れるようになったときは本当に嬉しくて、日が暮れるまで植え込みのまわりをぐるぐると回っていた。幼馴染の男の子が、心配してわたしの後をついて回ってくれていた。

(59頁)

 1文目から好きなのに、2文目が加わることでさらに好き。なんてほっこりするエピソードなのでしょう。 

 

おわりに

 この本は、エッセイの文章とマンガが交互に読めます。

「ひとりでできた日」のあとにあるマンガの言葉が素敵。

 

ひとりでできた日のこと

全部は覚えて いないけれど

「できた」っていう 胸の中の熱は

大人になって

(中略)

再燃するのかも しれません 

  できなかったことができるようになる。

 その経験を繰り返しているから、なんとかなるか、と大人の益田さんは考えます。

 

 そうか。だから人って、挑戦しつづけることができるのですね。

  でも、なにもかもはじめてだったときは……?

 

 覚えていないけれどきっと、まわりの人がたくさんたくさん褒めてくれたのでしょう。それが嬉しくて、挑戦することが怖くなかったのかも。

 

 幼い頃ほどではないかもしれないけれど、これから何度もわたしは「はじめて」を繰り返すのでしょうね。その度、かつての熱を忘れずに、がんばってみます。