しきおりつづり

糸を組み合わせて布を作るように、文字を組み合わせて文を作る。しきおりつづり(織織綴)と申します。

題名だけだったら手に取らなかった 『夫のちんぽが入らない』

 

 しきおりつづりの織(しき)です。

 本日は、こだまさんの『夫のちんぽが入らない』、そしてゴトウユキコさんの漫画版について綴ります。

 

 

書籍紹介

(文庫)

タイトル:夫のちんぽが入らない

作家名:こだま

出版社:講談社

出版日:2018年9月14日

本の形態:文庫判

ISBN:9784065129708

Cコード:C0193

  

(コミック)

タイトル:夫のちんぽが入らない(1)

作家名:こだま(原著)、ゴトウ ユキコ(著)

出版社:講談社

出版日:2018年9月6日

本の形態:ヤンマガKCスペシャ

ISBN:9784065128206

Cコード:C9979

 

 

 本屋lighthouse さんからお迎えしました。

 こだまさんのセットがあると聞いてから必ず購入しようと決めていました。

 

おとちんという本

第一印象

 はじめて単行本*1の表紙を見たとき、きれいだなぁ……とおもいました。やわらかな光に満ちているような、優しい印象。

 

 どんな本なのだろう。

 手に取って表紙を見ました。

 

 題名を一文字ずつ、線を追うように読んでいって、ぎょっとしました。

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こだま『夫のちんぽが入らない』(単行本)

 どういうこと……?

 

 インパクトが強くて、レジに持っていく勇気が出ませんでした。

 

 なので、今回のブログの題名には誤りがあります。

「手に取らなかった」ではなく、「一度は手に取ったものの買うことができなかった」です。長いので少々変えましたがご了承ください。

 

手に取った理由

 @gucchi_penguin さんの熱い応援ツイートを読んだこと。

 他のSNSでも題名をよく見かけるようになったこと。

 リアルの知り合いが購入している姿を見たこと。

 

 そして決定打は、書店で漫画版を見た日、セットで販売すると知ったからです。

 

 

 このタイミングを逃したらたぶん読まないだろうなとおもい、勢いで。笑

 

 同時に、気になっていたエッセイ*2もお迎えしました。本だとまとめ買いを躊躇しないので、お財布が軽くなっていく一方です危険ですどうしましょう……。

 
こだまさんとゴトウさん

 ※ここから先ネタバレあります。

 

 文庫を読みながら、わたしはショックを受けていました。

 

 好きでもない相手で「捨てた」こと。

 結婚しているのにたくさんの男性と会っていたこと。

(そのうえ、旦那様は別の女性と会っている……。

 こんな形でいいんですか……? これが夫婦なのですか……。)

 ビッ……じゃないですかこわい。

 

 漫画版を描いているゴトウユキコさんは今まで読んだことがない漫画家さんでした。

 この物語は漫画だとなおさら生々しいなぁ……と感じました。

 

 漫画の最後に収録されている往復書簡で、「母親の強姦シーン」を描いてらっしゃる方だと知って、

 なにそれこわい!!!

 と心の中で叫びました。

 

 怖い女の人たちだーーー!!

 と、おもったものの、親近感を抱いたところがありました。

 

ネガティブで人と話すのが苦手で極度に緊張する

頭が真っ白になる、しどろもどろになる、

死にたい消えたいと思う。

 

(コミック 往復書簡 「ゴトウユキコから、こだまへ。」より)

 

 文庫版エッセイで「下ネタが苦手だ。」というこだまさん。

「私が悪い」と自分を責める作中の「私」。

 病気のせいにできるとほっとしてしまっている「私」。

 

 嗚呼……わかる。

 わたしもです。わたしも、そうなのです。

 

 遠いところにいるとおもっていた人たちでしたが、実はもっとずっと近いところにいるのかもしれないと考えを改めました。

 

 苦しくてもちゃんといきていて、えらい。

 そう言って抱きしめたくなりました。 

 
こだまさんとわたし

 親近感を抱いてふとおもったのは、「もし同じ状況だった場合、自分が同じことをしないと胸を張って言えるのか……?」ということ。

 

 絶対わたしも、「私が悪い」と考えて、パートナーが他の女性のところに行ってしまうのは「私が悪い」のだから仕方ないのだと考えます。

 さびしくなって、ことばを吐き出す。絶対にそう。こどばを外に出さなければ生きられないから。

 

 そうして、誰かと会わないと、どうして言えよう。

 

 たまたまわたしがそうじゃなかっただけで、そうだったなら……。

 一方的に「こわい」と言える立場ではないのではないのかもしれません。

 

 ifの話なのでわからないですけれどね。行動が遅い人間なので、ひとりでひたすらうずくまっているだけかもしれません。

 

 考えに共感するところがあるから、読んでいて苦しかったのかもしれないなぁ……とあとからおもいました。

 

 

おわりに

 内容を知っても、この本を他人に薦めることはできないとおもいます。少なくとも面と向かっては。こういった個人的なことは秘めておくべきだという気持ちにとらわれてしまっているので……。

(頭がかたくて申し訳ないです……。)

 

 だからこそ、こだまさんは凄いなぁとおもいました。逃げずに書ききるのは並大抵のことではなかったでしょうね。

 そして世に出すということは、様々な人の目に触れるということ。良い反応ばかりではないとおもうのです。

 

 まぁでも、ブログを書いている時点で、世に自分の考えを出しているというのは同じなのですけれど。

 わたしは、(そしてたぶんこだまさんも、)ことばを外に出さないと生きていけないのです。 そういう生き物なのです。

 

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こだま『夫のちんぽが入らない』(文庫本)

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ゴトウユキコ『夫のちんぽが入らない①』(コミック)

*1:

タイトル:夫のちんぽが入らない

作家名:こだま

出版社:扶桑社

出版日:2017年1月18日

本の形態:四六判

ISBN:9784594075897

Cコード:C0095

*2:

タイトル:ここは、おしまいの地 

作家名:こだま

出版社:太田出版

出版日:2018年1月26日

本の形態:単行本

ISBN:9784778316129

Cコード:C0095